インターネットといえば今や主流は、高速通信の可能な光ファイバーを使った光回線ですが、現在日本で利用されているおもな光回線は4つの系統に分類されます。
なかでももっとも利用されている光回線は、ご存知NTTのフレッツ光回線です。
2015年にスタートした光コラボも回線はフレッツ光を利用しているのでこの分類に入ります。
その他の光回線としては、
- auひかりを提供しているKDDIの自社光回線
- 電力会社のグループ企業が提供している電力系の光回線
- CATV(ケーブルテレビ)回線
があります。
この電力系光回線はNTTの回線と比べてどのように違うのでしょうか?今回は電力系光回線の種類・特徴を紹介したいと思います。
ちなみに電力系光回線は西日本エリア限定です。東日本エリアにお住まいの方は以下のページから光回線をお選びください。
電力系光回線の特徴
フレッツ光回線が全国展開であることに対して、電力系の光回線は各電力会社が供給している電力線網を利用している為、各電力会社の電力供給エリア限定となります。
インターネットは全世界で利用されていますが、なかでも日本国内のエリア限定となるとなんだかそのサービス内容に制約がありそうな気がするかもしれませんが、まったくそんなことはありません。
ごく普通にGOOGLEやYahoo!などの検索エンジンも、また動画の閲覧や音楽のダウンロードも、インターネットを利用することにおいては、なんら問題ありません。
では次に現在日本国内で提供されている電力系光回線の現状をみてみましょう
電力会社系の光回線業社一覧
電力系光回線を提供しているのは、現在西日本エリアの中部電力系、関西電力系、中国電力系、四国電力系、九州電力系の各グループ会社5社になっています。
次の表を参照してみて下さい。
地元企業で聞いたことのある提供会社名もあるでしょう。
過去には、東京電力系では「TEPCOひかり」、沖縄電力系では「ひかりふる」がありましたが、どちらも『auひかり』としてサービス運営されています。
冒頭にauひかりはKDDIの自社回線とザックリ説明しましたが、じつはこの2地域は電力会社系の回線を引き継ぎ運用、ちなみにauひかりは他の地域でも一部フレッツ光回線のダークファイバー(余剰回線)を使っています。
電力会社系の光回線が提供されている地域には当然フレッツ光回線も敷設されており、各エリアでし烈なユーザー獲得合戦も展開されているようです。
NURO光 for TEPCOは東京電力の光回線ではない
TEPCOという名前が付いているのでもしかしてNURO光って東京電力の設備を使っているの?と感じてしまうかもしれません。
しかし、これはNURO光と東京電力の合同キャンペーンなだけです。
NURO光も電力系・フレッツ系と競合する光回線でNURO光独自で活用している光ファイバーを使ってネット回線を提供しています。
今後、電力回線のシェアを奪っていく可能性がある注目の光回線です。
詳しくはこちら︎NURO光 口コミ・評判
電力系の強み
フレッツ光は歴史的にも運用実績が長く、現在でももっとも利用されている光回線ですが、各エリアで競合する電力系も優劣つけ難いサービス展開で徐々にそのシェアを伸ばしているのが現状です。
電力系光回線は何が良い?
電力系光回線のメリットとしては、自社回線+自社プロバイダの一体型サービスにより
その特性が存分に活かせるというメリットがあります。
具体的には、料金が安いこと。
光コラボのようにフレッツ光回線をレンタルすることもなく、フレッツ光のように利用者がプロバイダを別途契約することもなく、電力系の光回線はすべてを自社で賄っているので、当然その辺りの余分なコストがかかりません。
その分利用者の増加を目指して料金を他社より安く設定できるわけですね。
例えば中国電力系のメガエッグは、一般的な3年契約で当初1年目はプロバイダ&セキュリティ標準装備で4,000円。
エリア限定の一体型といえば関東圏で圧倒的人気のNURO光でも、プロバイダ&セキュリティに無線LANまで標準装備で2年縛り当初1年目で4,743円。
メガエッグでは無線LANは別途月額500円ですが、それでもNURO光より安い計算です。
もちろん世界最速と言われる下り最大2GbpsのNURO光の回線速度には実測でも到底及びませんが、メガエッグでも実用に充分耐えうる200Mbps程度の網内速度は出ているんです。
料金を比べるときはこうした標準装備オプションや回線品質を目安にするわけですが、少なくとも電力系の光回線メガエッグは「料金が安い」といえるでしょう。
一貫したサポート体制による安心感
あらためて復唱すれば、電力系光回線は「自社回線+自社プロバイダ」という1社一体型のインターネット接続サービスです。
これに対しNTTのフレッツ光は「自社回線+別途契約他社プロバイダ」という2社での提供、フレッツ光回線の卸売り(レンタル)を利用する光コラボは「光コラボ事業者がレンタルした他社(NTTフレッツ光)回線+光コラボ事業者のプロバイダor他社プロバイダ」という図式です。
よく「光コラボは1社で運営」と言われていますが正確には、回線管理メンテナンスはNTT、プロバイダは自社の場合もあるが他社とのコラボ、これをまとめて「1社で申し込み契約窓口」というだけ。
厳密にいえばプロバイダ選択型の光コラボは3社が噛んでいるわけです。
あえて突っ込めば電力系光回線にしても「電力会社のグループ会社」が運営しているので別会社ではあるわけですが、そこは日本独特の言い回し&解釈的にNTT系、電力会社系の参加であればほぼ「自社」といっても違和感はないでしょう。
電柱の持ち主である電力会社にグループ企業である電力系の光回線事業者がレンタル料を払っているかどうかなどは、我々利用者にとっては全く関係ない話ですから。
ともあれこうして電力系の光回線は、真の1社一体型の体制でインターネット接続サービスを提供しているので、俗にいう「たらい回し」のような逃げ場もなく、どこまでも一貫したサービス・サポート体制が受けられるという安心感があるわけですね。
電力系とフレッツ光との違い
電力系光回線の強みを解説してきましたが、ここで全国区のフレッツ光とのサービス面での違いを知っておきましょう。
フレッツ光は全国区、電力系はエリア限定の地域密着型
フレッツ光は全国区といっても正確には東西NTTに分かれていて、そのサービス内容や料金体制、窓口までも若干違ってきます。
ただここではあえてフレッツ光と電力系2極の違いを説明しているので、大きな括りで解釈します。
この全国区とエリア限定の違いは、インターネット接続サービスを提供することにおいて、何かサービスの違いがあるのでしょうか?
●電力系光回線の言い分
ここでその差異を見出すべく、電力系で先ほど例として揚げたメガエッグの公式サイトを見てみると、
出典:http://www.megaegg.jp/service/fiber/kodate/index.html
先ほどまでの一連の電力系の特徴が同じ内容でまとめられていますね。
総じて「窓口がひとつで万が一のトラブルや何かあった場合の問い合わせも迅速に対応」という旨が表現されています。
また肝心のインターネットに関するサービス面での違いは表現されていません。
さらにフレッツ光でも何かあった時の対応は迅速ですし、全国版だからと言って都市部集中というわけでもなく、地域密着型ではないともいえないでしょう。
そんなことから「フレッツ光と電力系のサービス面の違いはほぼ無い」ということになりそうです。
まとめ
フレッツ光と電力系光回線の違いについて解説してきましたがいかがでしたか?
目立つ部分での違いは電力系の場合「1社一体型でリーズナブル」ということが言えそうです。
サポート体制面では「たらい回しがない」という安心感も結構キモかもしれませんね。
またフレッツ光系と比べて「インターネットを利用するには何ら遜色はない」こともあえてここで念押ししておきましょう。
それにしても実際この電力系光回線の躍進ぶりは顕著で「安くて安心」というリアル面でのメリットと、実際はフレッツ光と変わらないはずの「地域密着型」が「エリア限定」という現実とコラボしいい意味でイメージ付けされ、実際利用者は増加しているんです。
西日本エリアに住んでいるなら電力系の光回線、おすすめです。
改めて一覧を表示します。
ちなみに電力系光回線は西日本エリア限定です。東日本エリアにお住まいの方は以下のページから光回線をお選びください。