NTT東西のADSLの新規受付終了の発表があってから光回線に乗り換える方が増えています。
以前に比べると契約者数は激減し、2017年3月時点では252万件という結果にそろそろ光回線に乗り換えなければならないかと決断する方もいるかもしれません。
でも、普通に使えているのにADSLから光回線に乗り換えなきゃいけないの?と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事ではADSLの現状と光回線との違い。乗り換えなくても良い場合、乗り換えるべき場合を解説していきます。
NTTをはじめ続々とADSLが終了/廃止に
既にご存知かもしれませんが、じつは既にADSLは終了/廃止への道を進んでいます。
通信業界を仕切る政府・総務省も「2025年をめどにアナログ固定電話網をIP通信網に移行する方針」を発表、これを受けてNTTは2024年初頭から2025年にかけて切り替え作業を行なうことを予定しています。
ADSLはアナログ電話回線を使っていますから、2025年にはADSLは必然的に完全終了するということになります。
2023年1月31日(火)をもって「フレッツ光」の提供エリアにおいて、「フレッツ・ADSL」のサービス提供を終了が決定しました。
では、現時点でのADSL提供に関する回線事業者の動向を見てみましょう。
- 東西NTT
→2016年6月30日で「フレッツ・ADSL」の新規申し込み受け付けを終了
→2023年1月31日で「フレッツ・ADSL」終了を予定 - KDDI
→2013年6月17日でADSL受付終了、2015年9月30日でサービス提供を終了 - OCN
→2017年3月31日で「OCN ADSLセット」全プランサービス提供終了。 - ソフトバンク(Yahoo!BB)
→2021年3月以降、一部地域から順次終了。2024年3月末に提供終了。
大手通信業者の動向ですが、ソフトバンク以外はすべてADSL終了の道を辿っています。
この他のADSLサービス提供事業者も単独で運営不可能な場合は、ソフトバンクが吸収しそのサービスを引き継いでいる状況です。
ADSLも東京オリンピックまでは健在ですが、その後どこまで続くのかというのがADSLの状況です。
ADSLから光回線に乗り換えるべき?
確実に終了に向かっているADSLですが、じつは今さらながら見直されている部分もあります。
回線品質は「回線の混み合い」という要素からも影響されます。
「ADSL加入者が減って光回線利用者がますます増えている」…ということは、逆を言えばADSLの方がのびのびと使いやすくなってくるのでは?という考え方もある訳です。
ADSLの速度が安定しているという声もあり
ADSLもまだまだ捨てたものではないという利用者の声も上がっています。
ADSL利用中の方は少しほっとしたのではないでしょうか?
恐らくですがこうした評価は「環境条件の良いADSL」が利用できているという証しです。
この環境の良い=ADSLの通信品質を最も左右するのは、NTT収容局から自宅までの距離です。
この距離が近ければそれなりの速度が期待できるわけです。
ADSLの利用中の方は利用環境として調べてみましょう。
- NTTの経路情報開示システムへアクセスしログインする。
運用時間帯のご案内
月曜日~土曜日:午前8:00~翌日午前3:00
日曜日:午前8:00~午後9:00 - 入力情報選択にて電話番号を入力し実行
※固定電話がない場合は、グーグルマップで最寄りの公共施設の電話番号を使いましょう。(郵便局とかでOK) - 線路距離長(エンドユーザ~NTT収容ビル)の項目のメートル数をメモ
- ワイモバイルのADSL予想速度判定にアクセスし、距離を入力し『測定する』をタップする
→提供を終了しました。 - 表示された結果が目安となる速度
この速度が5Mbsp程度なら、安定してYOUTUBEを見れるレベルだと考えてください。
調べて見た結果、最大30Mbsp程度などであれば、そこそこ使えるレベルなので焦って回線を切り替える必要はありません。
ADSLより光回線を選ぶメリット
それでも時代は「光」。
なぜADSLが無くなって光に代わるのか、それは単純明快「光の方がイイ」からです。
メリットは次の3点です。
- 回線速度が桁違いに速い
- スマホとのセット割がある
- 光電話が安い
回線速度が桁違いに速い
光ファイバーを利用した伝送方式なので、接続箇所や分岐も最小限と回線負担が少なく圧倒的に速い回線スピードが実現できます。
最近ではより速い伝送方式「IPv6接続」で、ますます加速度が得られています。
スマホとのセット割がある
スマホはもはや日常の必須アイテム。
スマホと光回線をセットで利用することで受けられる「スマホと光回線のセット割」も今では当たり前の割引特典です。
光電話が安い
ADSLでもメリットとして使われた050のIP電話ですが、光回線なら光電話が利用できます。
050IP電話と比べると、通話品質のクオリティ、通話料金の安さ、番号ポータビリティの手軽さや、利用できる相手先の自由度(緊急電話など)と、やはりその機能は拡張されています。
これらのメリットからもADSLよりも光回線を選んだ方が良いです。
ADSLから光回線へ乗り換えの疑問点について
ADSLから光回線へ乗り換えをお考えの方に不安や疑問に感じることを整理しました。
ADSLの解約方法と解約金について
ADSLの解約は、大きく2通りの方法です。
- フレッツADSL:NTT、契約プロバイダの2箇所
- Yahoo!BB ADSL:ソフトバンク
回線業者によって連絡先が異なるのでそれぞれ解説します。
解約前の注意点
ADSLを解約するとプロバイダメールが使えなくなります。
ex)~@ocn.ne.jpなど
引き続き使い続ける場合はプロバイダに連絡してアドレスを使い続けるオプション利用について相談してください。
フレッツ ADSL 解約方法
フレッツADSLの解約は電話のみの対応です。
電話番号:0120-116116
解約時に必要な情報
- 契約者の名前
- 電話番号
- 利用場所の住所
- 支払い方法
フレッツADSLは申し込みと同時に解約となります。
利用中のプロバイダは別途解約が必要です。
So-net、@niftyなど利用中のプロバイダに問い合わせて解約を行なってください。
フレッツADSL 解約金は?
フレッツADSLの解約金はありません。
ただし、契約プロバイダによっては解約金がある可能性があります。
そちらは別途ご確認ください。(あっても3000円~9500円程度です)
Yahoo!BB ADSLの解約方法
Yahoo!BB ADSLの解約は電話での申請が必要です。
186-0800-1111-820
Yahoo!BB ADSLの解約は10日前を目安に連絡が必要です。(フレッツADSLは即日解約ですが、Yahoo!BB ADSLは月末解約です)
月末頃にかけても翌月解約となるため注意してくだい。
解約申請が終わると10日前後で解約受付のお知らせが届きます。
この用紙に記載された解約日をもって解約となります。
Yahoo! ADSLの解約金に関して
Yahoo! ADSLの解約金は以下の通りです。
- Yahoo! BB バリュープラン 9,500円※
- 「プレミアム」プラン 3,000円※
※2年契約の自動更新です。更新月のみ解約料は無料。
この他、ADSLモデムの未返却で違約金16,000円、故障or破損で7143円発生します。
ここからはよくある疑問点について解説します。
Q1.電話番号はどうなるの?
電話番号は基本的に変わりません。
しかし、ADSL契約時に発番された番号はADSL解約と同時に使えなくなる可能性があります。対応がNTTなので、連絡し電話加入権を購入すれば使えます。
解約後に電話を使うには、「モジューラジャック→モデム→電話機」から「モジューラジャック→電話機」と配線を切り替えれば使えます。
Q2.光回線に切り替えると料金はどうなるの?
ADSLと光回線を大雑把に比較すると以下のようになります。
項目 | ADSL | 光回線 |
---|---|---|
最大速度 | 下り:50.5Mbps 上り:12.5Mbps |
下り:最大1Gbps 上り:最大1Gbps |
月額料金 | 3,000円程度 | 5,000円程度 |
固定電話 | 1800円程度 | 500円程度 |
スマホ割引 | - | 1000円/月 程度 |
光回線単体の料金は高くなりますが、光電話・スマホ割引を加味するとそこまで差が出ません。
固定回線を使っており、家族でスマホを使っているなら乗り換えた方がお得になるケースが多いです。
Q3.ADSLから光回線 乗り換えの流れは?
ADSLから光回線の乗り換えの流れは以下のような流れになります。
順番 | ADSL | 光回線 |
1 | - | 契約手続き |
2 | - | 工事日程調整 |
3 | - | 回線工事〜開通 |
4 | 新光コラボで接続設定 (両回線とも使える状態です) |
|
5 | 解約・機器返却 | 利用中 |
ADSLと光回線は別回線なので光回線が開通してから解約できます。
乗り換えでネットが使えない期間は発生しないので安心してください。
Q4.ADSLから光回線 乗り換えで工事はするの?
ADSLは電話回線であり、光回線は光ファイバーを利用することから回線の引き込み工事は行います。(ADSL解約時に工事はありません)
工事と言っても大掛かりなものではありません。
立会い工事として30分~60分程度で完了します。
開通までの流れに関しては以下の記事で詳しく解説しています。参考にしてください。
ADSLから光回線への乗り換え疑問まとめ
- 解約方法は電話のみ、違約金は3,000円〜9,500円
- 電話番号は基本的に変わらない
- 固定回線・スマホ割引を含めると安くなる場合あり
- 乗り換えでは工事が必要となる(ネットが使えない期間はない)
ADSLから光回線へ乗り換える際のデメリットはほとんどないです。
ADSLから光回線 おすすめの乗り換え先
ADSLから光回線でおすすめできる乗り換え先は使っているスマホ、通信規格、特典内容によります。
例えば、ドコモのスマホでしたら割引を提供するのはドコモ光のみです。au、ソフトバンクは提携回線での割引があります。
時期によっておすすめの回線が変わるので以下の記事から最適な乗り換え先を探してください。
固定電話なしなら工事不要のモバイル回線がお得
これまでとADSLという固定回線を使っていた為、光回線への乗り換えを自然と意識していたかと思います。
しかし、最近はモバイル回線の発達も凄まじく新たな選択肢としてWiMAXやSoftBank Airと行った据え置きWi-Fiルーターも注目されるようになりました。
- ADSL(下り最大50Mbps※)よりも速い下り最大440Mbps
- 自宅でも外でも使える
- 工事不要
このあたりがADSLと比べたメリットかと思います。工事不要なので申し込みからすぐに使えるんですよね。
「光回線に乗り換えは工事やるから嫌だなー」って方に人気です。光回線と比較すると1,000円程度安いので手軽さではこちらが優れています。
こちらも種類がたくさんあるので以下の記事で紹介しているので参考にしてくださいね。